明治生まれの祖母から、「おかず食いは出世できない」と言って育てられて私(笑)
嫁いでから義父が畑で育ててくれる水菜があまりに太く量が多く塩漬けにしてみたら、ことのほか美味しい!!
実母に話すと、祖母が水菜は漬物にしてはいけないと言っていたらしく、何か理由があったのかと、母より少し上の年代の方に聞いてみました。
「それは、きっと水菜の漬物は美味しくてごはんを食べ過ぎるから、無駄に食べ過ぎないようにと、諭すためかも知れないね」と、話してくれました。
腹八分目とは言ったもの。美味しすぎるとついついお代りしたくなりますから。明治生まれの祖母は、一膳のごはんをむやみに食べ過ぎないようにと、水菜を漬物にしなかったのでしょうね(笑)
そんなふうに納得していた私でしたが、
寒い時期から少しずつ温かくなる時期に旬を迎えるアブラナ科の野菜です。キャベツに白菜、ブロッコリーにカリフラワー、アブラナ科の野菜は薹(とう)が立って硬くなりますが、水菜は、薹が立っても漬物にするとおいしい。とうが立つとは、花茎が伸びてくること。花茎が伸びたところをいただく菜の花は、それが旬になります。少し苦みがあるのが美味しい。
この時期には、自然界のエネルギーが上昇するように、体内も冬の間に蓄えたエネルギーとともに、冬の油汚れや老廃物が一斉に溶け出してきます。そんな油汚れを落とすのが得意なアブラナ科の野菜です。
ごはんを食べすぎたら、油を流すお役目が十分に果たせないことから、「水菜は漬けものにしたらあかん」と言ったのかも?
春の言霊は、「張る」。
不要なもの、油汚れが溜まったままでは、体の中が目詰まりしやすく、春先に体調を壊しやすくなります。食べ過ぎて、体のなかがパンパンに張らないように、アブラナ科の野菜が油汚れを流す役割をきちんと果たせるようにと、お漬物にしてはいけないと諭したのかもしれないですね。
祖母は、水菜の漬物が美味しいことを知っていたのか、それとも実母が祖母に言われて漬物を作らなかったように、親の教えを守り、祖母もまた漬物にしないまま、その美味しさを知らなかったのかは、今となってはわかりません。
禁断の漬けもの、水菜です(笑)おばあちゃん、教えを守らない孫でごめんね。
この時期には、やっぱり水菜の漬物が美味しくって、お代りしなくていいように丼鉢でいただきま~す(笑)
(2016.2.29)
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